▼種類
正常洞調律では,1分間に50~100回,規則正しい心臓の興奮が起こる.これから逸脱した心臓の調律を不整脈という.不整脈には,脈が遅くなる徐脈性不整脈(1分間に50回以下),脈が速くなる頻脈性不整脈(1分間に100回以上),本来興奮するべきタイミングより早いタイミングで興奮する期外収縮がある.
不整脈の分類は,主に2つの観点から行われる.1つは不整脈が起こる部位,もう1つは不整脈の性質あるいは重症度である.これを反映して不整脈の名前は,
不整脈が起こる場所+不整脈の性質あるいは重症度
という構成をしている.
徐脈性不整脈は,主に特殊刺激伝導系の異常によって起こり,次の2つがある.
●洞結節の機能不全→洞不全症候群
●房室結節の伝導障害→房室ブロック
頻脈性不整脈・期外収縮の起こる場所は,心房性(あるいは上室性),心室性の2つに分けられる.洞結節・心房・房室結節・His束で起こる不整脈がしば