疾患を疑うポイント
●出血傾向の程度と自動血球計数器による血小板数の乖離がみられる.
学びのポイント
●見かけ上血小板が減少しているため,特発性血小板減少性紫斑病など,血小板低下をきたす血液疾患と誤診されることがある.臨床的には,血小板減少の鑑別診断として重要である.
●真の血小板減少症に合併する場合もあるため,注意が必要である.
▼定義
実際の循環血小板数よりも自動血球計数器によってカウントされる血小板数が少なくなる「見かけ上」の血小板減少のことをいう.自動血球計数器は,血小板を大きさで判別しているため,血小板凝集塊や巨大血小板は,白血球と誤認される.その結果,血小板数が実際より低く報告される.
採血困難によって組織液が混入したり,採血後の抗凝固薬との混和が不十分な場合に,血小板が活性化されたり,フィブリンが析出して,血小板が凝集することがある.この場合も,偽性血小板減少をきたすが,一般に偽性血小
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/ヘパリンカルシウム《ヘパリンCa ヘパリンカルシウム》
- 治療薬マニュアル2024/ヘパリンナトリウム《ヘパリンナトリウム》
- 治療薬マニュアル2024/カナマイシン一硫酸塩(略称:カナマイ)《カナマイシン 硫酸カナマイシン》
- 治療薬マニュアル2024/硫酸マグネシウム水和物(略称:硫苦,硫麻)《硫酸マグネシウム》
- 治療薬マニュアル2024/硫酸マグネシウム《硫酸Mg補正液》
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/2 貧血の鑑別
- 臨床検査データブック 2023-2024/血小板寿命,血小板回転 [保] 2,600点
- 臨床検査データブック 2023-2024/血小板機能検査 血小板凝集能 [保] 50点
- 新臨床内科学 第10版/【1】貧血
- 新臨床内科学 第10版/【1】血算(全血球計算)の読み方
- 新臨床内科学 第10版/【6】血小板の分布・貯留の異常
- 新臨床内科学 第10版/【8】二次性血小板増多症
- 今日の診断指針 第8版/自己免疫性溶血性貧血