診療支援
治療

【24】アミロイドーシス
amyloidosis
中世古 知昭
(国際医療福祉大学主任教授・血液内科学)

疾患を疑うポイント

●心筋壁肥厚を伴う心不全や蛋白尿,末梢神経障害などを有する場合に血清・尿M蛋白の有無について検索し,組織でのアミロイド沈着を証明する.

▼定義

‍ アミロイドーシスとは,アミロイドとよばれる線維性の異常蛋白が特定の臓器または組織の細胞外に沈着してそれらの臓器の機能障害を引き起こす疾患の総称である.アミロイド前駆体の種類により病型が異なるが,ALアミロイドーシスは代表的な病型であり,骨髄における異常形質細胞より産生されるモノクローナル免疫グロブリン(M蛋白)の軽鎖(L鎖)に由来するALアミロイドが沈着して発症する形質細胞異常症である.

▼疫学

 まれな疾患であるが,アミロイドーシスのうち,わが国で最も頻度が高いのはALアミロイドーシスであり,年間発生率は約3~5人/100万人である.わが国における後方視的解析では,発症年齢中央値は58.7歳±9.5歳である.

▼分類

 ALアミロイドー

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