診療支援
治療

(1)溶血性連鎖球菌
hemolytic streptococcus
関 雅文
(東北医科薬科大学教授・感染症学)

▼定義

 直径1μmくらいの球菌で,鞭毛や芽胞はない.鎖のよう(連鎖状)につながった配列をしている.莢膜はつくるものとつくらないものがある.

▼分類

‍ Brownの分類とLancefieldの分類があり,組み合わせて用いる.

溶血性による分類(Brownの分類)

 血液を加えた寒天培地で培養,コロニーの周囲に溶血環をつくるものとつくらないものがある.

α型溶血:コロニーの周囲に緑色の溶血環をつくる.緑色連鎖球菌(viridans group streptococci)と総称する.

β型溶血:コロニーの周囲に無色透明の幅の広い溶血環をつくる.溶血性連鎖球菌(β-hemolytic streptococcus)といい連鎖球菌属のなかで最も病原性が強い.化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)はこの型に含まれる.

γ型溶血:コロニーの周囲に溶血環をつくらない.非溶血性連鎖球菌と総称

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