疾患を疑うポイント
●患者来院の主訴は嘔気であることが多い.
●嘔気症状に合わせ,頻拍,頻呼吸,低カリウム血症,乳酸アシドーシスを認める場合,キサンチン誘導体による中毒を疑う.
学びのポイント
●時として致死的となる.
●排泄促進のため急性血液浄化療法も考慮する.
●循環破綻をきたした場合は,経皮的循環補助装置(PCPS)も治療の選択肢となる.
▼概説
テオフィリンは喘息,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)などの呼吸器疾患治療薬として処方される薬剤である.一方,カフェイン製剤は眠気防止剤やサプリメントとして比較的容易に入手が可能である.キサンチン誘導体中毒は,重症となると死亡転帰をとるため注意が必要である.
▼毒性のメカニズム
キサンチン誘導体中毒は,一般に,以下の4つのメカニズムによって毒性を呈するとされている.
➊アデノシン受容体に対
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