診断のチェックポイント
耳介周囲を含め,外耳と鼓膜,口腔咽頭,特に上咽頭所見,脳神経症状の有無,開閉口に伴うクリック音を診察のうえ,純音聴力検査,眼振など平衡機能検査,側頭骨/顔面CT,頭部/顔面MRIを併せて,総合的に診断する。
【1】病歴
❶いつから,どこが痛いのか,どのような性状であるかを確認する。
❷小児で発熱を伴っている,上気道炎の後に生じた(→急性中耳炎)。咽の痛みを伴っている(→咽頭炎の放散痛)。日内変動があり,夜間に増悪する,我慢できないような痛み(→悪性外耳道炎)。耳介を牽引すると増悪する,もしくは耳かきの習慣がある(→外耳炎)。咀嚼との関連がある(→顎関節症)。
❸耳漏を伴っているか,またそれはどのような性状か,どのようなときに耳漏を自覚するか,難聴やめまいを伴っているか,顔を動かしにくくないかを確認し,身体所見や検査所見の参考にする。
【2】身体所見
❶外耳道の皮膚と耳介,外耳孔