緊急処置
【1】不随意運動を有する患者においては,一般的には緊急処置を要する患者は少ないが,意識障害や呼吸・循環動態の変動を伴う患者に不随意運動が起こることもある。その際はまず意識・呼吸・循環動態を評価し,呼吸・循環動態の確保に努め,原因検索そしてその原因に対する治療を行う。
【2】不随意運動が激しい場合には,自他ともに外傷を負わないように注意する必要がある。
診断のチェックポイント
●定義:不随意運動とは,身体の一部あるいは全身に自らの意思に関係なく起こり,通常抑制することができないか,部分的にしか抑制できない運動をいう。一般的には,筋けいれん,線維束性収縮,ミオキミアなどは不随意運動には含まない。
【1】病歴
❶発症年齢・様式:発症年齢はいつか。発症様式は急性,亜急性,慢性か。
❷増悪・緩解因子:特定の肢位,光,音,痛み,精神的緊張で増悪するか。飲酒で軽快するか。感覚トリック(特定の感覚刺激によりジ