診療支援
診断

プロラクチノーマ
Prolactinoma
大月 道夫
(大阪大学大学院講師・内分泌・代謝内科学)

診断のポイント

【1】性腺機能低下症状,乳汁分泌,女性化乳房。

【2】高プロラクチン血症。

【3】下垂体腫瘍の存在。

【4】下垂体腫瘍に随伴する頭痛,視力視野障害の存在。

【5】薬剤,原発性甲状腺機能低下症,視床下部・下垂体茎部病変による高プロラクチン血症の除外。

症候の診かた

【1】性腺機能低下症状:女性では月経不順・無月経,不妊,乳汁分泌,男性では性欲低下,勃起障害,女性化乳房,乳汁分泌と高プロラクチン血症による症状を認める。

【2】頭痛,視力視野障害:下垂体腫瘍による症状として認めることがある。

検査所見とその読みかた

【1】ホルモン検査

❶血中プロラクチン値を複数回測定し,施設基準値以上であることを確認する。

❷甲状腺刺激ホルモン(TSH),遊離サイロキシン(FT4),遊離トリヨードサイロニン(FT3)を測定し,TSH上昇,FT4,FT3の低下(原発性甲状腺機能低下症)を認めないことを確認する。

❸無月経,

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