◆疾患概念
【定義・病型】
神経疾患でも睡眠障害合併率はかなり高い.神経疾患での睡眠障害は,かつてはその病態との関連は密接なものでなく,筋力低下などの結果としての睡眠呼吸障害や,難治性疾患に罹患したための抑うつによる精神性不眠が主体と考えられていた時期もあったが,実際にはその病態生理自体が睡眠障害を呈している場合がしばしばみられることが判明してきつつある.すなわち神経疾患の睡眠障害を診ることは,その病態解明,新たな補助診断,将来的な治療法の開発に重要な示唆を与えるものと思われる.一方,多くの原発性不眠症患者や精神疾患患者が,深刻な不眠や過眠を愁訴の中核とすることが多いのに比べ,概して神経疾患では睡眠障害の訴え自体は乏しく,それがまた,神経障害における睡眠障害が今まで注目を浴びなかった理由であるとも考えられる.
【病態・病因】
神経疾患のうち変性疾患では,進行とともに,睡眠を直接制御する脳神経核
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