診療支援
治療

細菌性赤痢
shigellosis
金川修造
(MARU by Tokyo Business Clinic・院長,国立国際医療研究センター国際感染症センター・客員研究員)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

[感]3類 [学]3種(病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●病態

・赤痢患者数は戦後には10万を超え,死者数も数万人に達する感染症であった.主な感染源はヒトで保菌者の糞便に汚染された手指,食品,水,ハエ,器物を介して感染する.環境衛生の整備と健康教育が普及するにつれ患者数は減少し,現在では年間150例程度の報告となっている.その半数以上が国外感染事例で,特にアジア地域での感染が多い.

・小児に多い疾患であるが,衛生状況が改善された地域では青年層の報告事例が多くなっている.

・感染菌量が10~100個と少なく容易に感染するため,国内での集団発生の報告も認められている.

・近年では,抗菌薬に対する耐性株菌が国際

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?