●病態
・現在,ヒト型結核菌以外の抗酸菌は非結核性抗酸菌(NTM:nontuberculous mycobacteria)と称される.以前は非定型抗酸菌とよばれていたが,現在はNTMで統一されている.マイコバクテリウム(Mycobacterium)属菌のうち,70~80%はMycobacterium avium complex(MAC)によるものであるが,その他Mycobacterium kansasiiによるものが10~20%である.
・NTM症は日和見感染症の1つであり,主に呼吸器感染症を惹起するが,ヒト-ヒト感染は否定されている.臨床経過は急速に進行するものから,数年にわたって症状の悪化を呈するものまで多岐にわたる.成人と異なり小児では肺病変を起こすことはほとんどなく,頸部のリンパ節炎の報告例が多い.
・最近は,腫瘍壊死因子(TNF:tumor necrosis factor)阻害薬がいく
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