●病態
・心拍数を規定している洞結節の機能障害である.洞結節と心房の間の伝導障害が原因になることもある.
・基礎疾患は不明なものが多いが,家族性の房室伝導障害には,Naチャネル(SCN5A)などの遺伝子異常との関連や,洞結節のペースメーカー電流に関与しているHCN4Aの変異が報告されている.
・Fontan(フォンタン)手術後は,洞不全症候群をきたすことがある.心房が両側左心房形態となる多脾症候群も洞不全症候群を合併することがある.
・Rubenstein(ルーベンシュタイン)分類を下記に示す.
A.1型:原因不明の著しい持続性洞徐脈(心拍数50/分以下)
・著しい持続性洞徐脈を呈するもので,成人では心拍数50/分以下を異常と定義している.小児の正常心拍数は成人よりも早いため,Kuglerらはホルター検査の最低心拍数の評価について表1図のように定義している.
・洞徐脈のため洞調律が接合部調律を下回る場合