●病態
・ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(HSP:Henoch-Schönlein purpura)は,関節炎,紫斑や腹痛などを主症状とする小児期発症の代表的な血管炎で2012年の国際血管炎症候群会議においてIgA血管炎という名称に変更された.self-limitingな疾患であるが,約30~60%に腎炎(HSPN)を合併し,その重症度が予後を決定する.
・予後関連因子として,発症時のネフローゼ症候群や腎機能低下例,高度半月体形成例,腎生検での硬化性病変の存在などがあげられる.病因は不明であるが,細菌やウイルスなどの抗原曝露をトリガーとしてIgA1免疫複合体が形成されて,小血管壁に沈着することにより血管炎が惹起される.
●治療方針
病理組織は国際小児腎臓病研究班の分類(gradeⅠ~Ⅵ)を使用する.
A.血尿と軽度蛋白尿(0.5g/日未満)の場合(grade Ⅰ~Ⅱ相当)
無投薬にて経過観察か,抗
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/ジピリダモール《ペルサンチン ジピリダモール》
- 治療薬マニュアル2024/ジラゼプ塩酸塩水和物《コメリアン》
- 治療薬マニュアル2024/エナラプリルマレイン酸塩《レニベース エナラプリルマレイン酸塩》
- 治療薬マニュアル2024/カンデサルタン シレキセチル《ブロプレス》
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/ワルファリンカリウム《ワーファリン》
- 治療薬マニュアル2024/メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム《ソル・メドロール》
- 治療薬マニュアル2024/ブドウ糖《ブドウ糖 ブドウ糖》
- 治療薬マニュアル2024/ウロキナーゼ《ウロナーゼ》
- 治療薬マニュアル2024/ミゾリビン《ブレディニン》
- 治療薬マニュアル2024/シクロホスファミド水和物《エンドキサン》
- 治療薬マニュアル2024/シクロスポリン《ネオーラル シクロスポリン》
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/5 急速進行性糸球体腎炎
- 臨床検査データブック 2023-2024/トロンボモジュリン〔TM〕 [保] 204点(包)
- 新臨床内科学 第10版/(2)好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
- 新臨床内科学 第10版/2 急速進行性糸球体腎炎症候群
- 新臨床内科学 第10版/7 紫斑病性腎炎(IgA血管炎,ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)
- 今日の小児治療指針 第17版/急速進行性糸球体腎炎
- 今日の小児治療指針 第17版/膜性腎症
- 今日の小児治療指針 第17版/ループス腎炎