頻度 あまりみない
GL寄生虫症薬物治療の手引き-2020-改訂第10.2版
治療のポイント
・国内ではピランテルパモ酸塩が用いられることが多い.世界的にはアルベンダゾールが用いられる.
◆病態と診断
A病態
・ズビニ鉤虫(Ancylostoma duodenale)とアメリカ鉤虫(Necator americanus)が知られていたが,最近,セイロン鉤虫(A. ceylanicum)が東南アジアを中心に多くの感染者が存在することが明らかになった.
・糞便に排泄された虫卵は土壌中で幼虫となり,野菜などに付着し経口摂取,あるいは裸足の皮膚などから経皮感染する.
・肺を経由して小腸に移行し成虫となり,粘膜に咬着して吸血するとともに,虫卵を排泄する.
・末梢血好酸球増多症を認め,肺移行時に咳嗽や肺浸潤影などを認める.
・少数感染では無症状のことが多い.多数感染では腹痛,下痢のほか,鉄欠乏性貧血や異味症,爪の変形を認