頻度 あまりみない
治療のポイント
・治療は活性型ビタミンD3 製剤の単独経口投与が基本である.
・活性型ビタミンD3 製剤による治療は,低Ca血症の改善による症状消失を目標に行い,少量から開始して血清Ca値(正常下限以下)を目標として投与量を漸増する.
・副甲状腺機能低下症に対して米国では副甲状腺ホルモン(PTH:parathyroid hormone)注射製剤による補充療法が承認されているが,本邦ではいまだ承認されていない.
◆病態と診断
A病態
・副甲状腺機能低下症は,PTHの分泌や作用が低下して低Ca血症や高P血症を呈する疾患である.
・PTH分泌が低下する病態は,頸部手術や放射線照射後,22q11.2欠失症候群やCa感知受容体遺伝子の活性型変異による常染色体優性低Ca血症などの原因が明らかなものを続発性,原因不明のものを特発性と分類する.
・PTH作用が低下する病態は,偽性副甲状腺機能低下症である
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