A.かぜ症候群
かぜ症候群はその大多数(少なくとも70%以上)がウイルスによる.成人ではライノウイルス,コロナウイルスをはじめ,さまざまなウイルスが原因となるが,EBウイルス,サイトメガロウイルス,単純ヘルペスウイルス,さらにHIV感染症の急性期,ウイルス肝炎の初期も同様の症状を呈することを忘れない.
基本的にself-limitedであり,一般に1~2週間以内で軽快する.2週間以上症状が持続する場合は,合併症の続発やほかの疾患を考える.一方,2週間を経過しても26%で咳嗽が残存する(感冒後の咳嗽遷延)ことも念頭におく.
1.かぜ症候群における膿性分泌物の考え方
かぜ症候群において,膿性の鼻汁や喀痰はよくみられる.しかし,膿性分泌物=細菌感染症とは限らない.膿性分泌物はウイルス感染症でもよくみられる.白血球や脱落した上皮細胞が存在すれば細菌感染症でなくても分泌物は膿性となる.ウイルス感染症で
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/クラリスロマイシン《クラリシッド クラリス》
- 治療薬マニュアル2024/アジスロマイシン水和物《ジスロマック》
- 治療薬マニュアル2024/ドキシサイクリン塩酸塩水和物《ビブラマイシン》
- 治療薬マニュアル2024/ベンジルペニシリンベンザチン水和物《バイシリン》
- 治療薬マニュアル2024/セフトリアキソンナトリウム水和物《ロセフィン》
- 治療薬マニュアル2024/セファレキシン《L-ケフレックス ケフレックス ラリキシン》
- 治療薬マニュアル2024/アンピシリン水和物《ビクシリン》
- 治療薬マニュアル2024/アモキシシリン水和物《サワシリン パセトシン ワイドシリン》
- 治療薬マニュアル2024/スルタミシリントシル酸塩水和物《ユナシン》
- 治療薬マニュアル2024/(合剤)アモキシシリン水和物・クラブラン酸カリウム《オーグメンチン》
- 治療薬マニュアル2024/(合剤)アンピシリンナトリウム・スルバクタムナトリウム《ユナシン-S》
- 治療薬マニュアル2024/セフジトレン ピボキシル《メイアクトMS》
- 今日の治療指針2024年版/腸チフス,パラチフス [■3類感染症]
- 今日の治療指針2024年版/炭疽 [■4類感染症]
- 今日の治療指針2024年版/Ⅱ.下気道感染症の外来治療
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/13 クロストリディオイデス・ディフィシル感染症
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/8 市中肺炎の起因菌
- 新臨床内科学 第10版/2 インフルエンザ菌感染症
- 今日の小児治療指針 第17版/細菌性髄膜炎
- 今日の小児治療指針 第17版/細菌性肺炎