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診断

13 クロストリディオイデス・ディフィシル感染症

Clostridioides difficile感染症(CDI)

入院患者では特に多く,抗菌薬投与後2か月以内の発症が多い.

芽胞によりアルコール耐性があるので,下痢患者診察時には手袋着用・手洗いが重要である.

CDIのリスク要因

抗菌薬開始後遅れて発症することが多いため,経口ペニシリンやマクロライド系抗菌薬の投与開始直後に下痢を認めた場合は抗菌薬の直接作用による下痢の可能性が高い.


CDIの臨床所見

臨床所見だけで他の急性下痢症と鑑別することは困難である.

無熱性の軟便で発症する軽症例から,偽膜性腸炎,ショック,中毒性巨大結腸症を呈する重症例まで存在する.

必ずしも下痢は伴わず,発熱や腹部膨満・腹痛で発症することもある.


再発が多く,メトロニダゾールやバンコマイシン,フィダキソマイシンによる治療後に24%で再発する〔Anaerobe. 2020 Feb;61:102098.

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