【動物からうつる皮膚疾患とは】動物から感染する疾患(動物由来感染症)は,人獣共通感染症ともよばれ,「本来ヒトとヒト以外の脊椎動物の両者の間を伝播する性質を有する微生物による感染と疾病」あるいは「人と人以外の脊椎動物の間で自然に移行する病気又は感染」と定義されている.その病原体としてはウイルス,リケッチア,細菌,真菌,原虫,蠕虫,節足動物など200以上が挙げられる.近年では海外との交流が盛んになっており,国内ではみられないが海外で感染して国内に持ち込まれる疾患や,ペットブームを反映して愛玩動物から感染する疾患も増加している.そのなかで皮膚疾患,あるいは皮膚病変をきたす疾患に限定すると,ウイルス感染症ではデング熱やジカウイルス感染症,リケッチア感染症では日本紅斑熱やつつが虫病,細菌感染症ではパスツレラ感染症,ライム病,ネコひっかき病,野兎病,非結核性抗酸菌症,真菌感染症では白癬,原虫感染症では
診療支援
治療
動物からうつる皮膚疾患
Infectious skin diseases from animals
初出:今日の皮膚疾患治療指針 第5版
発行:2022年3月
収載:医学書院 医療情報サービス(2024年11月7日 掲-ID:hif_04593-05_a002z0013)
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