診療支援
治療

胸膜炎
pleurisy/pleuritis
比嘉 太
(国立病院機構沖縄病院・統括診療部長)

頻度 ときどきみる

治療のポイント

・胸水検査により原因を特定して,治療を行う.

・細菌性胸膜炎では,抗菌化学療法を行う.その他の胸膜炎では,原因に応じた治療を行う.

・中等度以上の胸水貯留あるいは難治例では,胸腔ドレナージおよび外科的治療を考慮する.

◆病態と診断

A病態

・胸膜炎はさまざまな原因によって発症する.細菌感染による場合が多く,肺炎随伴性胸水から膿胸に至る場合もある.そのほかに,結核性胸膜炎,癌性胸膜炎,膠原病などの全身性疾患に合併する場合,などもみられる.

・胸膜炎の発症時には,発熱患側の胸痛や背部痛呼吸困難,咳,などがみられる.痛みは深呼吸や咳嗽にて増強する.細菌感染による場合には急性の経過をたどり,症状が強い場合が多いが,その他の原因の場合には,発症が緩徐で,症状が軽度の場合もある.

B診断

・診察では患側胸部の呼吸音減弱が認められる.病変部位の打診にて濁音が確認される.

・血液検査所見

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