診断のポイント
【1】発症年齢は20~30歳台が多いが,最近では高齢発症もみられる。男女比は1:9程度である。
【2】病歴と臨床所見を考慮し,検査結果や画像所見を併せて総合的に診断する。分類基準を用いた診断になるため,感染症や悪性腫瘍の除外を慎重に進める必要がある。
【3】発熱や関節炎などの非特異的な症状と,蝶形紅斑(図1図)などの特徴的な皮膚所見,腎病変,中枢神経病変,および漿膜炎などの臓器障害に伴う症状を呈する(表1図)。
【4】免疫学的検査では抗核抗体をほぼ全例に認め,抗2本鎖DNA抗体や抗Sm抗体などの特異性の高い自己抗体に加え,多様な自己抗体が検出される。自己抗体が形成する免疫複合体の影響として補体の低値がみられる。
症候の診かた
【1】発熱,倦怠感,関節炎などの非特異的な全身症状が数週間持続した後に臓器障害を生じることが多い。
【2】症候の頻度:時期により異なる。初発時には典型的な症状がそろ
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