基準値 結核菌群であり,pncA遺伝子に変異ありの結果が得られた場合にピラジナミド(PZA)耐性結核菌診断の補助的指標とされる
測定法
・Line Probe法(ジェノスカラー・PZA TBⅡ)を用いて測定する
・PZA耐性結核菌の約72~97%ではpncA遺伝子の領域中に変異をもつとされている.本法では喀痰または分離培養から得られた菌から核酸抽出を行い,PCR反応にてpncA遺伝子を増幅させ,それらの領域の変異の有無を検出する.検出はビオチン化増幅DNAを複数種類のプローブが固定されたテストストリップとハイブリダイゼーション反応させ,さらにアルカリホスファターゼ標識ストレプトアビジンと基質との反応で発色反応をさせて行う
検体量
・喀痰約1mL
・固形培地(小川培地など)上の培養菌を約1/2白金耳量
・液体培地培養菌の場合は菌液を遠心濃縮後,目視可能程度の菌のペレット
日数
・喀痰から直接検出の場合:1~2日
・分離培養菌から検出の場合:分離培養数週間後に集菌または菌ペレットとして菌が得られてから1日以内
目的 抗結核薬投与が必要な患者由来の喀痰および菌体を用いたPZA感受性の有無の測定
Decision Level
●pncA遺伝子に変異が認められる
[高頻度]結核菌でPZA耐性:同時に結核菌が検出され,pncA遺伝子に変異が認められた場合(変異型),PZA耐性菌と考えられる [対策]下記「変異が認められない」場合の対策と同様であるが,多剤耐性菌の可能性が高いので十分な対策が必要である
●pncA遺伝子に変異が認められない
[高頻度] 結核菌でPZA感受性: 同時に結核菌が検出され,pncA遺伝子に変異が認められなかった場合(野生型),PZA感受性菌の可能性が高い [対策]結核菌あるいは多剤耐性結核菌が検出される可能性が高いので,次の対策を講じる.①厳重な感染防止対策,標準予防策を徹底する.②検査結果は
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