基準値
●漏出性腹水と滲出性腹水の鑑別点
健常者では20~50mLの腹水が存在するが,正常腹水は穿刺されず,したがって正常腹水の基準値はあまり意味をなさない.通常は,異常に貯留した腹水が漏出性腹水か滲出性腹水かを鑑別することや細菌や腫瘍細胞の有無を検査することが重要である.一般検査による漏出性腹水と滲出性腹水の鑑別点を表211図に示す
測定法
●一般および生化学検査
・比重:屈折計
・細胞数:Bürker-Türk(ビュルケル-チュルク)計算盤法
・細胞種類検査:May-Giemsa染色法
・蛋白:ビュレット法(血清総蛋白と同じ方法)
・LD:紫外部吸収法(ピルビン酸基質法)
・腫瘍マーカー:EIA法
●微生物検査
●細胞診
検体量 腹水3mL
日数
・一般検査:1~3日
・微生物検査:1~7日
・細胞学的検査および細胞診:当日(採取後速やかに.外注不可)
・LD,腫瘍マーカー:1~3日
目的 腹水の機能評価