A.病態の概要
●膠原病の代表的な特徴は出産年齢の女性に多く発症することで,女性ホルモンと膠原病との関連が示唆されている多彩な臓器障害の症状がみられ,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE),関節リウマチ(RA),結節性多発動脈炎などの多様な疾患がある.
●膠原病はかつては原因不明の「不治の病」であったが,免疫学や分子生物学の進歩により,リンパ球や抗体が自己の組織を攻撃して結合組織に慢性炎症を生じる自己免疫疾患群とわかり,アポトーシス,自己抗体,サイトカイン・接着分子との関連から,抗TNFα抗体,抗IL-6抗体,抗IL-6レセプクー抗体,抗ICAM-1抗体などの生物製剤が膠原病の新たな治療戦略となっている.
B.最初の処置
①各疾患が急に増悪した場合に,急性期症状の改善と不可逆性病変を作らずに寛解させるのを目的に,関節炎や発熱にNSAIDsを中心に
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/アザチオプリン《アザニン イムラン》
- 治療薬マニュアル2024/ミゾリビン《ブレディニン》
- 治療薬マニュアル2024/エポプロステノールナトリウム《フローラン》
- 治療薬マニュアル2024/メトトレキサート《メトジェクト リウマトレックス》
- 治療薬マニュアル2024/インフリキシマブ(遺伝子組換え)《レミケード》
- 治療薬マニュアル2024/エタネルセプト(遺伝子組換え)《エンブレル》
- 治療薬マニュアル2024/アダリムマブ(遺伝子組換え)《ヒュミラ》
- 治療薬マニュアル2024/トシリズマブ(遺伝子組換え)《アクテムラ》
- 今日の治療指針2024年版/関節リウマチ―関節外症状の治療
- 今日の治療指針2024年版/全身性エリテマトーデス
- 今日の治療指針2024年版/多発性筋炎・皮膚筋炎
- 今日の治療指針2024年版/好酸球性多発血管炎性肉芽腫症〔アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)〕
- 今日の治療指針2024年版/若年性特発性関節炎
- 新臨床内科学 第10版/2 悪性関節リウマチ
- 新臨床内科学 第10版/3 全身性エリテマトーデス
- 今日の整形外科治療指針 第8版/関節リウマチ合併症の治療
- 今日の整形外科治療指針 第8版/悪性関節リウマチ