診療支援
治療

膠原病
collagen disease
爲廣一仁
(雪の聖母会 聖マリア病院・救急科診療部長)
瀧 健治
(雪の聖母会 聖マリア病院・救急科主幹)

A.病態の概要

●膠原病の代表的な特徴は出産年齢の女性に多く発症することで,女性ホルモンと膠原病との関連が示唆されている多彩な臓器障害の症状がみられ,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE),関節リウマチ(RA),結節性多発動脈炎などの多様な疾患がある.

●膠原病はかつては原因不明の「不治の病」であったが,免疫学や分子生物学の進歩により,リンパ球や抗体が自己の組織を攻撃して結合組織に慢性炎症を生じる自己免疫疾患群とわかり,アポトーシス,自己抗体,サイトカイン・接着分子との関連から,抗TNFα抗体,抗IL-6抗体,抗IL-6レセプクー抗体,抗ICAM-1抗体などの生物製剤が膠原病の新たな治療戦略となっている.


B.最初の処置

①各疾患が急に増悪した場合に,急性期症状の改善と不可逆性病変を作らずに寛解させるのを目的に,関節炎や発熱にNSAIDsを中心に

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