適応
狭心症,心筋梗塞,心臓喘息,アカラジアの一時的緩解
用法
0.3~0.6mgを舌下投与.狭心症に対し投与後,数分間で効果の現れない場合は,更に0.3~0.6mgを追加投与(増減)
禁忌
1)重篤な低血圧又は心原性ショック(血管拡張作用により,更に血圧を低下させ,症状悪化)
2)閉塞隅角緑内障(眼圧を上昇)
3)頭部外傷又は脳出血(頭蓋内圧を上昇)
4)高度な貧血〔血圧低下により貧血症状(めまい,立ちくらみ等)を悪化〕
5)過敏症(硝酸・亜硝酸エステル系薬剤)
6)PDE5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィル,バルデナフィル,タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中
注意
〈基本〉
➊狭心症に対し用いる場合は,以下の事項に留意
a)投与後,数分間で効果を現すが,効果が現れない場合は更に1~2錠を追加投与
b)1回の発作に3錠まで投与しても効果が現れない場合,発作が15~20分以上持続する場合は,直ちに主治医に連絡するよう患者を指導
➋起立性低血圧を起こすので注意.又,めまいや失神等を起こす為,椅子に腰掛けるか,座って服用させる
③過度の血圧低下が起こった場合は,下肢の挙上或いは昇圧剤の投与等,適切な処置
➍投与開始時には,他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用が起こり易く,これらの副作用のために注意力,集中力,反射運動等の低下→運転不可
〈適用上〉患者に対し以下を守るよう注意
➊幼小児,特に乳児の手の届かない所に保存するよう注意
➋舌下で溶解させ,口腔粘膜より吸収されて速やかに効果を発現するもので,内服では効果がない
➌初めて使用する患者は,最初の数回は必ず1錠を投与.このとき一過性の頭痛が起こるが,この症状は投与を続ける間に起こらなくなる
〈その他〉使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し,耐薬性を生じ,作用減弱.尚,ニトログリ