現病歴:逆流性食道炎の診断でランソプラゾールを内服していた.その約半年後に軟便を自覚,1年後には下痢が出現した.下痢が改善せず来院した.
既往歴:特記すべきことはない.
生活歴:喫煙歴なし,飲酒は機会飲酒程度.
家族歴:特記すべきことはない.
身体所見:意識は清明.身長156cm,体重52kg,発熱なし,脈拍56回/分(整),血圧122/66mmHg,呼吸数15回/分,SpO2 98%(room air).腹部は平坦・軟で,肝・脾を触知しない.
【問題点の描出】
ランソプラゾール薬の内服継続で軟便,さらには下痢を認めている74歳女性.発熱はなく,全身状態も良好であるが,下痢でQOLが低下している.
診断の進め方
特に見逃してはいけない疾患
・Crohn(クローン)病
・潰瘍性大腸炎
頻度の高い疾患
・感染性腸炎
・過敏性腸症候群
・薬剤性下痢
・術後下痢
この時点で何を考えるか?
医療面接と身体診察を総合して考える点
下痢