適応
1うつ病・うつ状態
2以下の疾患に伴う疼痛:糖尿病性神経障害,線維筋痛症,慢性腰痛症,変形性関節症
注意
1)抗うつ剤の投与により,24歳以下で,自殺念慮・自殺企図のリスク増加の報告→リスクとベネフィットを考慮
2)118歳未満に投与する際は適応を慎重に検討
3)2線維筋痛症の診断は米国リウマチ学会の分類(診断)基準
4)2慢性腰痛症は最新の診断基準を参考に診断された患者にのみ投与を考慮
5)2変形性関節症に伴う疼痛は3カ月以上疼痛を有し最新の診断基準を参考に診断された患者のみ考慮
6)2疼痛に対して投与の際は,自殺念慮,自殺企図,敵意,攻撃性等の精神症状の発現リスクを考慮し,投与の適否を慎重に判断
用法
①1及び糖尿病性神経障害に伴う疼痛:1日1回朝食後,40mg経口.1日20mgより開始,1週間以上の間隔をあけて1日用量として20mgずつ増量 ►効果不十分な場合,1日60mgまで増量可
②線維症,慢性腰痛症,変形性膝関節症に伴う疼痛:1日1回朝食後,60mgを経口.1日20mgより開始,1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量
注意12投与量は必要最小限となるよう,患者毎に慎重に観察しながら調節
禁忌
1)過敏症
2)MAO阻害剤(セレギリン,ラサギリン,サフィナミド)投与中或いは投与中止後2週間以内
3)高度肝障害(肝障害悪化.又,消失半減期延長し,血中濃度上昇)
4)高度腎障害(血中濃度上昇)
5)コントロール不良の閉塞隅角緑内障(症状悪化)
注意
〈基本〉
①うつ症状を呈する患者は希死念慮があり,自殺企図のおそれ→投与開始早期並びに投与量変更の際には状態及び病態の変化を注意深く観察.尚,うつ・うつ状態以外で本剤の適応となる疾患においても自殺企図のおそれ,更にうつ・うつ状態を伴う場合もあるので,注意深く投与
②不安,焦燥,興奮,パニック発作,不眠,易刺激性,敵意,攻撃性,衝動性,アカシジア/
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