診療支援
治療

骨組織球症(好酸球性肉芽腫)
Langerhans cell histiocytosis of bone (LCH)
白井 寿治
(京都府立医科大学 准教授)

【疾患概念】

 好酸球性肉芽腫とは,骨に生じる腫瘍性病変の1つであり,Langerhans細胞とよばれる組織球が異常をきたし腫瘍性増殖を示す疾患である.好酸球性肉芽腫と同様に組織球を原因として発症する病気に,Letterer-Siwe病,Hand-Schüller-Christian病がある.それらは以前,別々の病気だと考えられていたが,同一疾患であることが明らかとなり,histiocytosis Xとよばれるようになった.そして,その原因である組織球がLangerhans細胞であることが判明し,1987年にLangerhans細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis;LCH)という病名が確立した.現在では,発症部位によって単一臓器型と多臓器型に大きく分類され,単一臓器型では単発病変か多発病変かで分け,多臓器型はリスク臓器(肝臓,脾臓,造血器)の病変の有無で分

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?