診療支援
治療

関節リウマチ合併症の治療
Treatment of complications of rheumatoid arthritis
松井 利浩
(国立病院機構相模原病院 部長(リウマチ科)〔相模原市南区〕)

【概説】

 関節リウマチの経過中には,さまざまな合併症をきたすことが多い.関節リウマチの合併症は,①関節リウマチ自体によるもの(関節外症状)(表6-2),②他疾患の併発によるもの,③関節リウマチの治療に伴うものに大別されるが,診療の際には常にこれらに留意し,早期発見と適切な対応が求められる.本項では,合併症を臓器別に分類し,その治療について解説する.


合併症と治療

【1】肺病変

(1)関節リウマチによる肺障害

 最も頻度が高いのは間質性肺炎で,リウマトイド因子(RF)高値例,男性,喫煙者に多い.画像的に,以下(2),(3)との区別は難しいことが多い.治療にはステロイドが用いられるが,難治の場合には免疫抑制薬が併用される.

(2)薬剤性間質性肺炎

 原因薬剤としてメトトレキサート(約0.4%)やレフルノミド(1.3%)が有名だが,生物学的製剤や従来型の抗リウマチ薬(ブシラミン,サラゾスルファピリジ

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