診療支援
診断

感覚障害・四肢のしびれ
Sensory Disturbance of Extremities
園生 雅弘
(帝京大学主任教授・脳神経内科)

診断のチェックポイント

【1】病歴

❶「しびれ」は多義的な言葉なので,患者の訴える「しびれ」が何を指すのかを明らかにすることが病歴聴取の出発点となる。

「しびれ」が感覚の症状を指すとは限らず,運動障害を「しびれ」と表現する患者が特に高齢者に多い。

「感覚がない」と訴える患者によく聞くと「動かす感覚がない」ことであって,結局運動障害であったということもある。

❷感覚の自覚症状としての「しびれ」は,1)何もしなくても感じられる自発的異常感覚,2)触ったときなどに異常な感覚が誘発される・あるいは感覚が変容する錯感覚,3)触ったなどの感覚が鈍い感覚鈍麻の自覚に分けられる。

❸これらをさらに,「びりびりする」「ぴりぴりする」「じーんとする」「一枚皮がかぶったよう」「足の裏に何かがくっついたよう」「砂利の上を歩くよう」などさまざまに言い換えをしてもらって,「しびれ」の性質を明確化する。

❹しびれを感じる部位,突

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?