治療のポイント
・ステロイドは現在も治療の中心である.
・初期に十分量のステロイドを用いるとともに,免疫抑制薬を併用してステロイドの減量をはかる.
・重症度・合併症によって初期治療が異なる.
・軽症から中等症における併用薬の第1選択はメトトレキサート(MTX)である.
・重症/劇症例ではステロイドパルス療法とシクロホスファミド静注療法を行う.
・間質性肺炎合併例ではステロイドパルス療法にカルシニューリン阻害薬,シクロホスファミド静注療法もしくは3剤併用療法を行う.
●病態
・若年性皮膚筋炎(JDM)は18歳未満で発症し,特徴的なヘリオトロープ疹・ゴットロン徴候・ゴットロン丘疹などの皮疹と近位筋優位の左右対称性筋力低下を呈する自己免疫疾患である.その初期の病態は,血管障害による阻血性変化とⅠ型インターフェロンによって誘導される筋線維のアポトーシスである.多発性筋炎は小児ではきわめてまれであり,ここではJDM
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