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[感]ツツガムシ病,日本紅斑熱,Q熱:4類
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本項の3疾患はいずれも感染症法における4類感染症であり,診断した医師は最寄りの保健所に全数直ちに報告する必要がある.
Ⅰ.日本紅斑熱(Rickettsia japonica)感染症,ツツガムシ病(Orientia tsutsugamushi)感染症
●病態
・病原体を保有する若ダニに刺咬されて感染し,潜伏期(日本紅斑熱2~10日,ツツガムシ病5~18日)のあとに高熱で発症する.両疾患ともに高熱,紅斑,刺し口が三徴である.2~3日の39~40℃の高熱に引き続き出現する紅斑は,日本紅斑熱では掌蹠を含む末梢にも,ツツガムシ病では末梢よりも体幹に分布する.
・診断には,ダニ刺咬痕の黒色痂皮は診断的価値が高く,頭皮有髪部や下着に覆われる部位も含めた入念な全身皮膚の視診が望まれる.
・草叢や野山への立ち入り歴の問診も重要である.凍結保存血清,冷蔵保存ヘパリン加全血検体や痂皮検体はPCRによる検討(管轄地衛研に照会)に好適な検体である.
●治療方針
無治療で経過すると短期間で重症化し,意識障害,多臓器不全,播種性血管内凝固症候群などをきたす.このため確定診断を待たずに,早期(発症3日以内が望ましい)に治療を開始することが良好な予後を得るために肝要である.
治療薬剤はテトラサイクリン系抗菌薬(TC)である.重症の日本紅斑熱ではニューキノロン系抗菌薬(NQ)との併用療法が推奨される.解熱後も1週間程度抗菌薬を継続投与する.解熱後のTCは投与量を半量に減らす.
Px処方例 下記➊➋のいずれかを用いる.
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