Ⅰ.心膜炎
●病態
・経過から急性と慢性心膜炎に,原因から感染性と非感染性に分類される.
・原因が判明したものではウイルスによる感染性が最も多い.それ以外では細菌,真菌によるものがあり,最も多いと報告されている特発性心膜炎はウイルス感染が原因と推定されている.
・非感染性の原因としては膠原病,リウマチ熱,川崎病,悪性腫瘍,心膜切開を含めた外傷,心筋梗塞後〔Dressler(ドレスラー)症候群〕,薬剤性などがある.
・2015年,欧州心臓病学会からガイドラインが公表された.
●治療方針
基礎疾患が診断されれば,その治療が基本となる.安静が望ましく,成人では運動は症状が完全に改善かつ検査所見が正常化(アスリートでは発症後3か月頃)するまで制限するが,小児では制限の必要はないとされる.
A.急性ウイルス性心膜炎(特発性心膜炎)
心筋炎とともに起こることがあり,その場合は心筋炎の治療に準ずる.心膜炎としては自然
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/アスピリン(アセチルサリチル酸)《アスピリン》
- 治療薬マニュアル2024/イブプロフェン《ブルフェン》
- 治療薬マニュアル2024/コルヒチン《コルヒチン》
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/バンコマイシン塩酸塩《塩酸バンコマイシン》
- 治療薬マニュアル2024/セフトリアキソンナトリウム水和物《ロセフィン》
- 治療薬マニュアル2024/ゲンタマイシン硫酸塩《ゲンタシン》
- 今日の治療指針2024年版/心タンポナーデ
- 今日の治療指針2024年版/弁膜症,心外膜炎
- 臨床検査データブック 2023-2024/リウマチ熱(ARF)
- 今日の救急治療指針 第2版/心膜炎
- 今日の診断指針 第8版/急性心筋炎
- 今日の診断指針 第8版/感染性心内膜炎
- 今日の診断指針 第8版/小児の感染性心内膜炎
- 今日の小児治療指針 第17版/感染性心内膜炎