頻度 ときどきみる
治療のポイント
・ST合剤に対する薬剤感受性は一般的に良好であり,ST合剤が治療の軸となる.
・免疫不全状態の有無,脳病変の有無を評価し,治療方針を決めることが重要である.
・時に再発がみられるため,長期間の治療を要する.
◆病態と診断
A病態
・ノカルジア属(Nocardia)の細菌により引き起こされる.
・多くの肺感染症は土壌塵埃中の細菌の吸入により生じると考えられ,皮膚感染症は外傷部位への病原体曝露により起こる.細胞性免疫能低下患者にも健常人にも起こる.
・肺病変は好中球浸潤を伴う膿瘍や壊死を示し,長期化すると肉芽組織形成や線維化を伴う.
・血行性脳播種や,腎臓・骨・筋への播種が起こりうる.
・肺感染症では亜急性の咳嗽,喀痰,血痰,胸痛,発熱を呈し,画像検査では浸潤影や結節,腫瘤(時に空洞を伴う)が単発または多発性にみられるほか,胸水(膿胸)を呈しうる.
B診断
・鑑別診断はほかの病原体に
関連リンク
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