診療支援
治療

心サルコイドーシス
cardiac sarcoidosis
矢崎善一
(長野県厚生農業協同組合連合会佐久総合病院・佐久医療センター副院長)

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GL2016年版 心臓サルコイドーシスの診療ガイドライン

治療のポイント

・内服治療の主体は,肉芽腫性炎症を抑制するプレドニゾロン(PSL)である.

・致死的心室性不整脈に対し,植込み型除細動器(ICD)がきわめて有用である.

◆病態と診断

A病態

・心臓に原因不明の非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が浸潤する.

・心電図異常のみの軽症例から,致死的心室性不整脈や重症心不全を呈するような重症例まで,非常に幅広い臨床像を呈する.

・心病変の存在は,サルコイドーシスの予後規定因子として重要である.

B診断

・他臓器でサルコイドーシスと診断されている症例を経過観察する場合は,心病変を念頭に心電図や心エコーで経過観察する.

・原因不明の心不全,不整脈,心筋症などを初発とし心サルコイドーシスが疑われる場合は,サルコイドーシスのための全身検索を行う.

・心エコーのみならず心臓造影MRI18F-FDG PETが本症の

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