診療支援
治療

慢性腎臓病(保存期腎不全)
chronic kidney disease(non-dialysis dependent chronic renal failure)
伊藤孝史
(帝京大学ちば総合医療センター教授・第三内科(腎臓内科))

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GLエビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023

GL動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022

治療のポイント

・CKDの治療の目的は,末期腎不全と心血管病の発症・進展の抑制である.

・生活習慣の改善,食事療法のみならず,高血圧,糖尿病,脂質異常症,貧血,骨ミネラル代謝異常,高尿酸血症,高K血症,代謝性アシドーシス,尿毒症毒素,CKDの原因に対する治療など,集学的な治療を行う必要がある.

・専門医への紹介基準に基づき,適切なタイミングで腎臓専門医や多職種連携をはかり,重症化を予防する.

◆病態と診断

A病態

・CKDの原疾患は,糖尿病性腎症,腎硬化症などの生活習慣病や加齢を背景にするものが多数を占め,そのほかに糸球体腎炎,多発性嚢胞腎,ループス腎炎などがある.

・CKDは末期腎不全と心血管病(CVD:cardiovascular disease)の独立した危険因子である.

・保存期腎不全の明確

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