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GL重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022
ニュートピックス
・全身型MGに対し複数の分子標的薬が保険承認され,治療選択肢が増えている.
治療のポイント
・MGにおいて完全寛解はまれである.治療目標として「経口プレドニゾロン5mg/日以下で軽微症状(MM:minimal manifestations)レベル(MM-5mg)以上」がガイドラインで推奨されており,この達成に「早期速効性治療戦略(EFT:early fast-acting treatment strategy)」が有効であり推奨されている.
・EFTでは,非経口速効性免疫治療(血漿浄化療法,免疫グロブリン静注療法,ステロイドパルス療法,あるいはこれらの組み合わせ)を積極的に行い,早期の症状改善と経口ステロイド量抑制の両立をはかる.
◆病態と診断
A病態
・MGは骨格筋神経筋接合部シナプス後膜上の抗原に対する抗体を介し,神経筋伝達障害をきたす自己免疫疾患であり,易疲労性を伴う筋力低下を主徴とする.
・患者の約80%にアセチルコリン受容体(AChR:acetylcholine receptor)抗体,約3%に筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK:muscle-specific tyrosine kinase)抗体が検出され,15%は抗体陰性(検出できない)である.
B診断
・MGに特徴的・診断的な臨床所見として易疲労性と日内変動を有する筋力低下がある.軽症の頸部・四肢筋症状は見落とされがちである.四肢の易疲労性が反映されやすい日常生活動作(夜の洗髪,歯磨き,物干しなど)について積極的に病歴を聴取する.入浴など体温上昇で症状が悪化する患者も多い.
・MG症状と病原性自己抗体の証明があればMGと診断される.
・病原性自己抗体が検出できなくとも,神経筋伝達障害を判定する検査法として,眼瞼の易疲労性試験
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