脾腫
◉脾腫は血液疾患,肝疾患,感染症が三大原因である.
◉リンパ節腫大,巨脾,血球増多があれば血液疾患(悪性リンパ腫,白血病,真性多血症,骨髄線維症,溶血性貧血など)の可能性が高くなるが,伝染性単核症も忘れてはならない.
◉発熱があれば感染症(マラリア,感染性心内膜炎,結核,伝染性単核症,HIV感染症など)の可能性が高くなるが,血液悪性腫瘍も忘れてはならない.
◉肝機能障害があれば肝疾患(肝硬変,門脈血栓症)の可能性が高くなるが,伝染性単核症や血液悪性腫瘍も忘れてはならない.
●大学病院における脾腫の原因(n=2,056)図
▶炎症性疾患にはFelty症候群(関節リウマチで脾腫と白血球減少を伴うもの)などの膠原病,アミロイドーシス,サルコイドーシス,膵炎,バセドウ病を含む.
▶脾疾患には脾静脈血栓症,脾臓内出血,膿瘍などが挙げられるが,原発・転移を問わず固形癌は稀である.
◆剖検で悪性腫瘍の存在が確認さ