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診断

6 心囊液貯留

心囊水貯留の原因

心囊液貯留の原因は特発性(一部はウイルス性心膜炎)が多いが,悪性腫瘍,細菌感染症(結核性,化膿性),膠原病,尿毒症,甲状腺機能低下症などを鑑別する必要がある.

心囊水貯留の原因


心囊水貯留の確認検査

胸部X線写真では中等量の心囊水貯留で巾着型の心拡大を認めうる.

心電図では胸部誘導QRS低電位や電気的交互脈を認めるが,診断特性は低い.

超音波検査が簡便で信頼性の高い検査である.

胸部X線写真

おおよそ250mLは貯留しないとX線写真での検出は難しい


心電図所見

心囊水を排液すると肢誘導と胸部誘導の両者でP波もQRSも高電位となるが〔Angiology. 2004 May-Jun;55(3):303-7. PMID:15156264〕,もともと胸部誘導のQRS電位は高く,また下腿浮腫の影響を受けないため,胸部誘導QRS低電位が最も使いやすい指標である.


心囊穿刺

化膿性

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