診療支援
治療

Weber-Christian症候群
Weber-Christian syndrome
金澤 伸雄
(兵庫医科大学主任教授)

病態

 全身の発熱を伴って非化膿性脂肪織炎による有痛性皮下結節が多発し出没を繰り返す原因不明の疾患と定義され,再発性熱性結節性非化膿性脂肪織炎(relapsing febrile nodular non-suppurative panniculitis)ともよばれる.1892年に初めて記載され,1925年のWeber,1928年のChristianの報告によって確立した歴史ある疾患であるが,1998年にWhiteらによりそのほとんどが異なる疾患であったと報告されてより,疾患の独立性に疑問がもたれ,むしろ安易にこの病名を使用すべきでないとされている.一方,近年また本疾患名の報告が増えてきており,全身性自己炎症性疾患としての側面からも興味がもたれている.

【頻度】PubMedにて“Weber-Christian”で検索すると,著者名での一致を除いて1999年に10件あった論文数が2009年に1件ま

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