基準値
●小児(10歳まで) 1.2~12ng/mL
●成人女性 1.5~15ng/mL
●成人男性 1.5~10ng/mL
●高齢者(70歳以上) 1.2~15ng/mL
以上,WHO 1st IRP-PRL(75/504)を標準品とし,RIA(固相法)で測定した値.なお,妊婦,産褥期には高値となりこの基準値はあてはまらない
測定法 RIA(固相法),EIA,FIA,chemiluminescent immunoassay(CLIA)
検体量 血清0.3mL
日数 数時間~5日
目的 PRL分泌異常症の診断と評価
Decision Level
■高PRL血症:早朝空腹時の血中PRL値が複数回施設基準値(例:20ng/mL)以上
●高値(特に基礎値が100ng/mL以上)
[高頻度]プロラクチノーマ [対策]プロラクチノーマの診断には,2次性高PRL血症や特発性高PRL血症の除外とMRI画像による下垂体腫瘍の存在が重要.ただ,ミクロアデノーマの一部ではMRIで描出できない可能性があり,この場合は基礎値の高値,甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)および抗ドーパミン薬(スルピリドやメトクロプラミドなど)負荷に対するPRLの低反応や遅延反応が参考になるが,プロラクチノーマに特異的でないのでその解釈には注意を要する.PRLの基礎値が200ng/mL以上なら,プロラクチノーマの可能性はきわめて高い
●高値(基礎値が基準上限から軽・中等度上昇.多くは100ng/mL以下)
[高頻度]2次性高PRL血症(薬剤性,原発性甲状腺機能低下症,視床下部・下垂体茎障害,肝硬変,腎不全,妊娠,特発性高PRL血症など),先端巨大症に伴う高PRL血症 [対策]2次性高PRL血症では薬剤性の頻度が高い.スルピリド,メトクロプラミド,ドンペリドンなどのよく使われる制吐剤系からハロペリドール,クロルプロマジンのような抗精神病薬までの抗
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