基準値 胸水は正常では少量しか存在せず,採取できないので,基準値は不明
測定法 打聴診所見やX線所見を参考に,超音波ガイド下にて胸腔穿刺により採取する.まず患者を座位にし,穿刺側の上肢を頭上へ挙げ肋間腔を広くする.穿刺部位をアルコールで消毒し,1%塩酸プロカインで胸壁全層の浸潤麻酔を行う.穿刺部位の肋骨上縁に沿って穿刺する(肋骨下縁には肋間動静脈と神経が走っているため損傷しないように注意する).針先が胸膜を破ると,特有な抵抗を感じ胸腔内に入る.注射器内筒を引いて深さを加減しながら液を採取する.排液は徐々に行い,1回1,000mLは超えないようにする.大量排液の場合には1分間に30mLぐらいの速さで行う.なお,試験穿刺のみの場合は局所麻酔は省略してもよい
検体量 多量であるほど好ましい(最低3~10mL必要)
日数 3~28日(測定項目により日数は異なる)
目的 疾病の診断や病態の判定に重要な情報の