A.小児ならではのポイント
●心筋炎は心臓の筋肉に種々の原因により炎症が起こることで発症する.ウイルス性心筋炎では発症に関し免疫的な関与が考えられている.心筋細胞の障害は心機能障害を起こし,心不全に陥る.臨床的には軽症例や症状を伴わないsubclinicalな症例も実際には多いと考えられている.
●心筋炎の病型には急性と慢性的な経過をたどるものがあるが,一般的に小児は成人と異なり,多くの場合,急性の発症や劇症型心筋炎である.心筋炎の原因には感染,毒素,自己免疫疾患などによるものがある.小児における心筋炎は感染によるものが最も多いが,コクサッキーBをはじめとするエンテロウイルスやアデノウイルス,最近では重症RSウイルス感染症でも起こることが知られており,ウイルスに起因するものが多い.
●小児では以下に述べるような特徴に留意し,診断・治療を進めていくことが大切である.
①基礎的心疾患がなく,ウイルス感
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