診療支援
治療

3 慢性好酸球性肺炎
chronic eosinophilic pneumonia(CEP)
松瀬 厚人
(東邦大学医療センター大橋病院・呼吸器内科教授)

▼原因

 不明である.薬剤性と考えられるものもあるが,その場合は,薬剤性好酸球性肺炎に分類する〔第12章のも参照〕.

▼症状

 50歳代に発症のピークがあり,男女比は1:2で女性に多い.通常無症候性に発症し,診断までに半年以上を要することが多い.頻度の高い症状は,微熱,咳,呼吸困難,全身倦怠感などである約半数の患者が喘息を合併している.

▼検査成績

 診断時には軽度~中等度までの末梢血好酸球増加がみられる.好酸球は喀痰中にも認められ,また約2/3の患者で血清総IgEが上昇する.赤沈の亢進も認められることが多い.

 肺機能検査では,喘息の合併がない症例では拡散能の低下を伴う拘束性障害が認められ,喘息を合併する症例では種々の程度の閉塞性障害もみられる.呼吸機能障害の程度に応じて,低酸素血症を呈することが多い.

 気管支肺胞洗浄では,通常25%を超える好酸球増加が認められる.

 生検では,病理学的に肺胞と肺の

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