診療支援
治療

【1】間質性肺炎総論
本間 栄
(東邦大学教授・びまん性肺疾患研究先端統合講座)

疾患を疑うポイント

●乾性咳嗽または労作性呼吸困難を有し,両肺底部における吸気時の捻髪音を聴取する.

●原因不明の症候性/無症候性の両側性肺浸潤・網状影を胸部X線写真または胸部CTで認める.

学びのポイント

●特発性間質性肺炎と診断するには,過敏性肺炎,膠原病,じん肺症などのほかの既知の疾患や医原性疾患(薬剤性肺炎,放射線肺炎など),感染性肺疾患を除外する.

●高分解能CT(HRCT)は病理像とよく対応し,間質性肺炎の診断に必須である.

●血清KL-6,SP-A,SP-Dは間質性肺炎の診断,活動性の指標として有用である.

●呼吸機能検査・血液ガス分析は重症度を評価するうえで重要な検査の1つである.

▼肺胞性肺炎と間質性肺炎の違い(図2-20)

‍ 肺胞性肺炎(主に感染症による肺炎)は一般的に細菌を中心とする病原微生物の感染により肺胞腔内を主座におく炎症が起こる疾患である.臨床症状や血液検査,尿中抗原検査,

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