疾患を疑うポイント
●膠原病の患者において,咳,痰,息切れ,胸痛などの呼吸器症状がみられた場合.
学びのポイント
●膠原病の肺胸膜病変は,間質性肺炎,細気管支・気道病変,血管病変,胸膜病変など多彩で,原疾患によってそれぞれの頻度が異なる.
●最も頻度が高い病変は間質性肺炎であり,膠原病の予後因子として重要である.
▼定義
膠原病は全身の結合織を系統的に侵す原因不明の慢性炎症性疾患であるが,特に肺胸膜病変は本症の予後を左右する因子として重要である.膠原病でみられる肺胸膜病変は,間質性肺炎,細気管支・気道病変,血管病変,胸膜病変など多岐にわたり(表2-30図),これらの病変が混在することも少なくない.
▼疫学
原疾患によって合併する肺病変の頻度に違いがあり,間質性肺炎は全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc)や多発性筋炎/皮膚筋炎(polymyositis:PM/dermatomyos
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