緊急処置
【1】微熱を引き起こしている原因による。熱のみを緊急処置の適応基準として考えるのではなく,想定される熱の原因,患者の全身状態をもとに緊急処置の適応基準を検討する必要がある。このため日常臨床において熱のみに注視するのではなく,意識レベルやバイタルサインをはじめ,患者の全体像を眺めて緊急度を判断することが重要である。
【2】バイタルサインの中でも新しい敗血症診断基準(Sepsis-3)の3項目の診断基準に含まれている呼吸数,血圧,意識レベルには特に注意し(qSOFA:呼吸数≧22/分,意識レベルの低下,収縮期血圧≦100mmHg),異常がある場合はsepsisへの対応とともに,必ずその原因を検討する。
【3】脱水を伴う高齢者や免疫抑制剤投与中の患者など,高熱を出したくても出すことができない重症患者の存在する点にも注意する。
診断のチェックポイント
平時の体温には個人差がある。加えて測定部位で