診療支援
診断

リンパ節腫大(2)感染症を中心に
Infectious Lymphadenopathy
藤島 清太郎
(慶應義塾大学医学部総合診療教育センター・センター長)

診断のチェックポイント

❶感染リスク,発熱や咽頭痛などの感染徴候,腫大リンパ節の分布,性状,自発痛・圧痛を確認する。

❷疼痛を伴い,急速に腫大する場合は細菌感染をまず疑い,抗菌薬治療を考慮する。好中球増多,CRP・プロカルシトニン(PCT)高値は本症を強く示唆する。

❸全身性にリンパ節腫大を認める場合は,ウイルス感染症や粟粒結核などの播種性感染症,悪性リンパ腫を鑑別する。

❹伝染性単核症にペニシリン系抗菌薬を投与すると薬疹が出やすいことに留意する。

【1】病歴

❶既往歴・基礎疾患:免疫機能に影響する各種疾患の有無。

❷生活歴:ネコ・イヌなどのペット飼育歴,動物接触歴,旅行・渡航歴,性活動歴。

❸全身症状:発熱,全身倦怠感,体重減少,盗汗,上気道炎症状。

❹局所症状:腫大リンパ節の部位に一致した自発痛,熱感,リンパ節支配領域の臓器・組織症状(疼痛・腫脹など)。

【2】身体所見

❶バイタルサイン:体温。加えて全身徴

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?