緊急処置
【1】肋間筋や横隔膜の筋力低下・筋萎縮により呼吸機能が低下した場合:呼吸器装着の判断が求められる。
【2】神経変性疾患患者が急変して呼吸困難を呈した場合:その後の呼吸器離脱が不可能となることがありうる。気管挿管や気管切開の前に意思確認が必要。
診断のチェックポイント
●定義:筋肉がやせていること。筋萎縮をきたす病態として筋肉自体の問題であるのか,支配する運動神経による問題であるのかを区別する。筋萎縮の分布が参考となり,原則として近位筋優位であれば筋疾患を,遠位筋優位であれば運動神経の疾患を考える。
【1】病歴
❶筋萎縮による筋力低下が受診理由となることが多く,具体的な症状を確認することで障害部位を推測する(例:ペットボトルの蓋が開けにくい→上肢末梢,階段が登れない→大腿,足先が引っかかる→前脛骨筋,喋りにくい・むせる→球症状)。
❷症状進行のスピード。
❸体重減少の有無・程度(→筋萎縮性側索硬化