診療支援
診断

肥満症
Obesity Syndrome
小川 佳宏
(九州大学大学院医学研究院教授・病態制御内科学(第三内科))

診断のポイント

【1】BMI≧25kg/m2

【2】肥満に起因ないし関連し,減量を要する健康障害を合併する。

【3】ウエスト周囲長が男性で85cm以上,女性で90cm以上。

【4】腹部CTで確定された内臓脂肪型肥満。

症候の診かた

 肥満に伴う健康障害は無自覚・無症状の場合も少なくないので,肥満者を診察する場合には適宜血液検査・画像検査を行う必要がある。

検査所見とその読みかた

【1】臍位でのウエスト周囲長が男性で85cm以上,女性で90cm以上であり,腹部CTにて臍レベルでの内臓脂肪面積が100cm2を超える場合,現在は健康障害を合併していなくても将来健康障害を発症するリスクが高く,肥満症として扱う。

【2】生体電気インピーダンス(bioelectrical impedance analysis:BIA)法を応用した腹部BIA法およびデュアルインピーダンス法による内臓脂肪測定は,いずれも放射線非被曝の有

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