診断のポイント
【1】感染症法では,2018年1月から5類感染症・全数把握疾患に改定され,検査で確定された例は全例報告が義務づけられた。届出のための基準を表1図に示す。
【2】新生児から高齢者まで,どの世代でも感染・発症する。
【3】周囲にワクチン未接種の乳児がいる場合,感染源となるリスクを評価し迅速な治療を行うためにも,百日咳菌の分離およびLAMP法などによる遺伝子検出などで病原体の有無を確認する。
緊急対応の判断基準
百日咳含有ワクチン接種前の早期乳児では,特徴的な咳が認められる前に,無呼吸の頻発など低酸素状態となることがある。早期乳児では,低酸素に十分な対応が必要となる。
症候の診かた
【1】咳:最も頻度が高い。咳の期間は問わずに,1)発作性の咳嗽,2)吸気性笛声,3)咳嗽後の嘔吐が本症に特徴的な咳で,受診時にはなくても問診ではあったかどうかを聞き出すことがポイントである。
【2】咳以外
❶乳児では
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